
ネット通販のプロ人材を派遣
ネット通販のプロを、必要な時に雇えたらよいのだが・・・。
そんなニーズに応えてくれるかもしれないニュース。ネット通販分野に特化した人材派遣会社「ECパートナーズ」が、7月より開始する特定派遣事業で、派遣スタッフのスキル設定や給与基準を「ネットショップ実務士」のスキームに沿って策定する。そんなリリースを目にした。
専門スタッフの必要性が高まるネット通販運営
「ひとり店長」が頑張って、サクセスストーリーを生み出した時代は、もはや、はるか昔のこと。いまやネット通販ビジネスには大企業も参入し、競争も激化している。おまけにWEBをとりまく環境や技術の変化も速い。
「ソーシャルなマーケティングやプロモーションのキャッチアップはできているのか?」「ウエブ解析やSEO対策を、もっと強化しないと!」「スマートフォン対応や、インフラのクラウド化も検討しなくちゃね」と、課題は増え、必要なスキルも多岐にわたる。その結果、スタッフの増員やレベル強化も必要になり、アウトソースも増え、つまるところ、コスト高になる。
スキル基準を明確にする、新しい派遣のスキーム
ECパートナーズが開始する「ネット通販特化型派遣サービス」は、そのような市場をにらんだものだと思われる。
ECサイト側から見れば、派遣という形態にすることで、人件費を流動化できるというメリットがある。さらに、派遣されるスタッフのスキル設定や給与基準が「ネットショップ実務士」のスキームに沿って行われると聞けば、ひとつの安心材料になるだろう。これまでも類似の派遣サービスはあったが、スキルなどの基準は曖昧だった。
4つの職種(オペレーション、Web制作、プロモーション、マネジメント)と、4段階のスキルレベル(レベル1~レベル4)の組み合わせで全10種類のクラスを設定し、クラスごとに、資格認定要件が決められている。
現状で、実際の認定が行われているのは、「オペレーション」「Web制作」の各レベル2まで(レベル1は共通)。レベル3や、マネジメントやプロモーションの職種の認定は行われていない。サイトに公開されている無料模擬問題等で見る限り、レベル1の検定は一般常識レベル、レベル2でも、ごく基礎的レベルのように思え、これでプロと言えるのかどうかは、正直、疑問に感じないでもない。
それでも、資格という基準をもたせることで、ネットショップ運営のスペシャリストというカテゴリが、人材派遣業分野で確立されることはひとつの新しい動きともいえよう。
ネット通販事業にとっての意味。
ところで、今後、このような派遣サービス等を背景に、ショップ運営スタッフの流動化が一般化し、必要な人手を必要な時期だけ雇用するようなスタイルは、大規模ショップなどでは広がって行くのだろうか。
サイトを支えるインフラや物流、成果報酬型のサービス等はアウトソースし、オペレーション業務は派遣スタッフでまわす。例えば、そんな効率経営も、利益確保の面から見ればひとつのかたちかもしれないし、これからのインターネット通販事業は、大きな流れとしては、よりスキームビジネス化していくのであろう。
しかし、そうなれば、事業者のマネジメントやマーケティングの力が、さらに問われるようになることは言うまでもない。そのときに何で勝負していくのか?立ち位置をどうとっていくのか?が、各事業者により問われるようになると思う。





